探検隊の備忘録

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物語を語るストーリーテリングから相互に語るナラティブへ

みなさんは「ストーリーテリング」という言葉をご存知ですか?「ストーリーテリング(storytelling)」という単語の意味を調べてみると「物語を話す」ですが、ここではコミュニケーション方法の一つとして考えてください。色々な記事を読んでみると、「ストーリーテリング」はビジネスにおいてもプライベートにおいても大事だな、私も使えるようになりたいなと思ったので調べてみました。

 

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ストーリーテリング

自分が伝えたいことを、事実や数字・メリットだけでなく、それに関する体験やエピソード・物語と合わせて語ることで、聞き手に強い印象を与える方法

 

今は良いサービス、良い商品が当たり前の時代。価格競争も限界があり、差別化を図れるところが少なくなってきていますね。そんな中で、魅力的な「ストーリーテリング」によって、サービスや商品が人気になったり売上が上がったりしているそうです。有名な例としてよく取り上げられるのはスティージョブズです。

 

■スティージョブズ

「1000曲もの音楽が、あなたのポケットに。(1000 songs in your pocket.)」

ティーブがiPodを発売したときの一言です。1990年代後半から2000年代前半にかけて、デルやインテルソニーらがMP3プレイヤーを発売していました。後からAppleiPodを出しましたが、この一言によってiPodの売上を大きく伸ばしたとのことです。色とりどりの曲がポケットから溢れてくる情景が思い浮かんでワクワクしますね。

ferret-plus.com

 

続いてはジャパネット高田さんの話術です。

 

■ジャパネット高田

テレビショッピングでお馴染みのジャパネット高田さん。こちらも「ストーリーテリング」はもちろん、「お絵描き話法」や「マイクロスリップ」など様々なスキルを活かして話されていました。

ジャパネット高田さんのお話を聞いていると、その商品をどのように使うとどんな良いことがあるかイメージがわいてきます。例えば

 

デジカメも600万画素になったら、こんなに大きく伸ばせるんですよ。毎月1枚、こういう大きな写真を1枚作ったらね、1年に12枚。これをお子さんに残してあげたらね、大変な宝物になりますよ

 

と言われたら、子どもが自分の大きくてきれいな写真を見て喜んでいる姿が想像できます。これを「お絵描き話法」と言います。

 

お絵描き話法

聞き手の気持ちになって、その頭の中にあるキャンバスに絵を描くように話す

 

まさに体験している情景を説明していくという方法です。イメージしたものがリアルでないと言葉に表せないですよね。なのでジャパネット高田さんは想像力が豊かなんだなと思いました。

toyokeizai.net

 

次に、「マイクロスリップ」という方法があります。

 

マイクロスリップ

何か障害があった時に機転をきかせて瞬間的に軌道修正して活動を円滑にする技

 

ぽっと瞬間的にアドリブで会話や演技の中に挟む「ムダ」な動きのことです。例えば、

 

ある時、放送中に携帯電話が鳴ったことがありました。私のポケットに入っていた携帯電話でした。私は声を潜めて「今、生放送中だから後で掛けるね」と言って携帯を切り、再びカメラに向かって「すいません。生放送中なのに」と視聴者に平に謝りました。

 

ハプニングなのに、あたかも生放送であることを印象づけるきっかけになっています。さすがですね。「マイクロスリップ」によって素が出たときに、どれだけ経験を積んできたかが分かると言われています。
style.nikkei.com

 

ストーリーテリング」の色々な記事を読んでいたら、ずばり「ストーリーテリング」を一言で表現するとこれだ!と思ったものが見つかりました。

 

ストーリー=人間が成長する物語

 

シンプルですよね。確かに、アニメやドラマ、映画などもすべて人間が成長していく様子が物語になっています。みんな成長したいという欲求があるので、そこにどれだけ訴えていけるかが、「ストーリーテリング」の頑張りどころというわけです。

関連して、人を動かす「ストーリーテリング」には、「ギャップ」があるとも言われています。「ギャップ」を埋める前と後をつなげれば物語ができ、その過程で人間が成長できれば感動が生まれるんです。

 

ストーリーテリングのミソ=ギャップ

 

そんな「ストーリーテリング」は、プレゼンテーションやプロモーションのスキルの完成形ではなくあくまでも土台なんだと言われています。なぜなら、「ストーリーテリング」は話し手からの一方的なコミュニケーションであり完結しているからです。そこで、「ストーリー型」の次のステージとして「ナラティブ型」が登場してきました。

 

ナラティブ

「語ること」。ストーリーテリングのように出来上がった物語を語るのではなく、より自由に一人ひとりが主体となって語るイメージを持つ言葉

 

相互の対話、自由なコミュニケーションを目指すのが「ナラティブ型」と言えます。これからは、企業と消費者、出演者と視聴者が意見を交換しあい共にブランドを作っていくことが求められるんですね。

 

様々な手法を紹介しましたが、コミュニケーションスキルを上達させるコツはとにかく数。 アウトプットする機会を増やして磨いていきたいと思います。

 

【参考文献】

nomad-journal.jp

szumilabo.com

signal.tokyo